中国における国内銀行間の振込送金 Vol.2 (from HSBC中国)

前回は、中国銀行(BOC)からHSBC中国への人民元の振込送金のやり方について、ご紹介しました。

今回はHSBC中国からの人民元送金手続きについて、ご紹介したいと思います。

 

やり方が大きく異なるわけではないですが、HSBC中国の場合、12か月間、新たな送金処理がなかった場合、限度額がゼロにリセットされてしまいます。

頻繁に送金を行う方でなければ、常に限度額を上げるというところから送金手続きを始めることになるということです。

 

1.ポイント

 ・12か月の間、新しい送金処理がなかった場合、限度額(再)設定が必要

 ・中国銀行(BOC)同様に受取人の口座名義と口座番号は、正しく入力が必要

 

2.画面イメージ

 

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  • 「我的银行」の「调整网上银行交易限额」をクリック
  • 上から3つ目の「转账至第三方非预设收款人(每日)」がゼロになっていれば任意の金額を入力
  • 最下部の「继续」をクリックし、次画面でセキュリティデバイス生成のPWを入力すれば更新完了

 

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  • 「我的账户」画面の中央にある「转账」をクリック
  • 新たな送金先に振り込む場合は、「收款人类型」の「输入详情」をクリック
  • 「账户类型」で「其他本地银行」を選択、該当の銀行を選び、「账号」に受取人の口座番号を入力
  • 続けて「收款人个人详细信息」をクリックし、「收款人名称 行 1」に受取人の名義を入力
  • 「交易详情」の「金额」に送金する金額を入力
  • セキュリティデバイス生成のPWを「交易安全码验证」に入力し、「提交」をクリック
  • 確認画面に切り替わるので、問題がなければ、最下部の「确认」をクリックすれば完了

 

HSBC(中国)は、50万元以下であれば、プレミアなどの顧客グレードに関わらず、ネットバンク等を利用した国内他行への振込送金は、すべて無料になるという腹の太い銀行です。

WeChatを利用したり、スマホのアプリを使ったりと様々なチャネルでも送金対応は可能ですので、ぜひ活用していきたいものです。

 

難点があるとすれば、送金を含むいろんな手続きに、未だに物理的なセキュリティデバイスが必要になるという点ですね。

物理的なセキュリティデバイスは、必ずバッテリー切れなどの寿命が来ます。そんな時に中国に滞在していれば、機動的な対応も可能でしょうが、そうでない場合は速やかな手続きができなくなる可能性があり、これはひとつのリスクと言えるのではないでしょうか。

HSBC中国も、香港やシンガポールHSBCのように、速やかにスマホアプリ型のセキュリティデバイスが導入されることを期待しています。