今回は、HSBCのセキュリティパスワードの生成方法について、まとめてみたいと思います。対象は、中国・香港・シンガポールの3つです。
従来、HSBCにおけるセキュリティパスワードの生成方法は、いずれも以下の物理的な「セキュリティデバイス」によるものだけでした。
これが、最近では、スマホのアプリによりパスワードを生成する流れが主流になりつつあり、HSBCでも、香港では「Mobile Security Key」、シンガポールでは「Digital Secure Key」という名称で、既に導入済みです。
香港とシンガポールでも引き続き物理的デバイスは使えますが、併用はできません。また、どうしてもアプリを使えないユーザーを除き、新たなデバイスは発行されないようです。
つまり、中国だけが、未だに物理的デバイスのみという運用を続けているわけです。
モバイル活用リテラシーの高い中国が、スマホアプリ型に移行しない理由はわかりませんが、ユーザー目線で言えば、早くアプリ型も導入してほしいものです。
もちろんメリデメはいろいろあります。アプリ型の欠点と言えば、スマホは紛失しやすいとか、機種変更が頻繁で都度アプリを再導入するのが面倒だとか、普段持ち歩く分、そもそものセキュリティが物理的デバイスに比べて劣る、といったところでしょう。
しかし、いろんな欠点があっても、私はスマホアプリ型が望ましいと考えます。
理由は、以前の投稿でも触れましたが、「機動力の確保」という視点です。以下のような状況に遭遇したら、「待つ」しかありません。
・担当者にコンタクトし、新しいデバイスを手配してもらうも一向に届かない
・どうやら中国の税関で何度も止められ、再送を繰り返している状況
・担当者曰く「コロナ下で同じような状況が頻発している」らしい
・結局、数か月ほど経って、ようやく新デバイスが到着
この間、もちろん送金などのデバイスが必要な手続きは行えません。
海外の銀行を使うにあたって、機動力の確保というのは、もっとも重要な視点のひとつです。自身の資金であるにも関わらず、速やかに動かすことができないという状況は、できる限り避けたいものです。
だからこそ、中国はスマホアプリ型を導入しないのかもしれないと勘ぐってしまいますが・・