国を跨ぐ海外送金のやり方については、ネット上でも割と情報が転がっていますが、中国の国内銀行同士の振込送金については、あまり情報がありません。
そこで、今回はネットバンクを使った、「中国銀行(BOC)→HSBC中国」という人民元送金の事例をご紹介します。
とは言え、日本でのネットバンクによる振込送金に慣れている方にとっては、手続きは特段難しいものではありません。
基本的には、流れに沿って入力・選択していけばいいですが、ポイントがあるとすれば、以下の2点でしょうか。
1.ポイント
<1>收款人名称(受取人口座名義)
・口座名義が漢字なのか、アルファベット(ピンイン含む)なのか確認が必要
・アルファベットの場合、姓→名なのか、名→姓の順なのか正しく入力が必要
例えば、日本人の場合、中国の銀行で口座を開けば、口座名義はアルファベットになっているケースが多いと思いますが、山田太郎さんは、YAMADA TAROなのか、TARO YAMADAなのか確認が必要です。
<2>收款账户(受取人口座)
・受取人のキャッシュカードに記載されている14~19桁の番号を入力
中国の銀行では通帳番号やアカウントナンバーなど、口座番号らしき番号が他にも存在する場合があり、どの番号を入力するのか迷うケースもあると思いますが、キャッシュカード記載の番号が基本情報になります。HSBC中国の場合は、銀聯基本の6から始まる14桁です。
2.画面イメージ
- 画面左上の「转账汇款」をクリックし、画面右の「跨行转账汇款」をクリック
- 「转账金额」に送金したい金額を入力
- 「收款人名称」および「收款账户」を入力(上記ポイント参照)
- 「收款银行」で送金先の銀行を選択(「收款账户」が正しく入力されていれば概ね自動表示される)
- 「转账方式」で「实时转账」を選べば、ほぼリアルタイムで送金先に着金(手数料は20%増)
5,000元以下の送金であれば、SMSで送信されてくるPWのみで、手続きが可能です。その場合は、画面最下部の「请选择安全工具」で「手机交易码 」にチェックを入れます。
続いて、「下一歩」をクリックすると次画面に遷移しますので、そこで「获取手机交易码 」をクリックすれば、登録している携帯電話のSMSに6桁のPWが飛んできます。これを「请输入手机交易码」に入力し、「确认」をクリックすれば完了です。
「实时转账」を使ったHSBC中国への送金は、ものの10秒くらいでSMSの着金連絡が届くという快速ぶりでした。
なお、5,000元を超える送金の場合は、SMSのPWに加え、「动态口令(セキュリティトークン)」のPWも必要です。
ちなみに中国銀行(BOC)を始めとした大手行では、対象期間や条件はさまざま異なるものの、2021年は、銀行間の振込送金が免費となる優遇措置が講じられていますので、トライする良い機会だと思います。
今どきの送金は、WeChat Payなどで事足りてしまうケースも多いですが・・
以下は、中国銀行(BOC)の送金手数料と優遇措置に関する詳細です。