HSBC香港から米国Firstrade証券への送金

前回は、HSBCシンガポールからFirstrade証券への送金をご紹介しましたが、その流れで今回は、HSBC香港からの送金についてご紹介します。

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基本的な流れは、HSBCシンガポールからの時と同じですので、香港のオンラインバンキングを使った部分のみ記載します。

送金先の確認方法などは、以下の前回ブログをご参照ください。

aisan-bank.hatenablog.com

 

 

以前と比較すると、シンガポールも香港もオンラインバンキングの基本デザインやプラットフォームは、似てきていますが、細かいところはかなり異なります。

送金が宙に浮くことを避けるため、「Message」欄へのFirstradeの口座番号と口座名の入力は必須です。

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  • トップページの「My banking」メニューにある「Move Money」内の「Pay or transfer」をクリック
  • 送金元の口座を選択し、「New payee」をクリック
  • (上記画面が表示されるので)項目に沿って、控えておいた送金先の情報を入力  ※下記画面に続く

 

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  • 同じく画面の項目に沿って、入力または選択
  • 「Message」欄は、銀行宛とPayee宛の両方に口座番号と口座名を入力しておくと無難
  • 最下部の「Continue」をクリックすると、Verify画面に遷移
  • 内容を確認のうえ、アプリで生成する6桁のTransaction codeを入力し、「Confirm」をクリックすれば完了

 

 

さて、HSBCシンガポールからの送金では、無料となった送金コストですが、HSBC香港からの送金では、どうだったでしょうか?

答えは、”HKD 50(約730円)”の送金手数料がかかります。

 

コルレス手数料や着金手数料がかからないのはシンガポールと同様ですが、HSBC香港のオンラインバンキングにおける海外送金は、タリフでも謳われているとおり、HKD 50の送金手数料が必要になります。送金手数料は、送金通貨である米ドルで支払うことも可能ですが、その場合は、少し金額が異なるかもしれません。

いずれにしても、HKD 50ぽっきりというのは、十分に割安な水準ですし、着金に必要なリードタイムもシンガポールからの送金時と同水準で、まったくストレスのないレベルでした。

 

では、日本の銀行からの送金だとどうなるか?ということを少し見てみたいと思います。

もちろん銀行によっても異なりますが、日本の銀行の場合、概ね以下のような課題があるようです。

・100万円(相当額)以上の送金は、ネットバンクでは不可(支払調書提出の関係か)

・事前に送金先登録とその審査が必要で、最大で10営業日程度を要する

・送金時にも一定の審査が必要で、最大で5営業日程度を要する

・審査にあたっては、細かな属性や送金原資および送金目的の確認資料の提出が必要となる場合がある

・割高な送金手数料に加え、中継手数料の事前支払やリフティングチャージをとられるケースも多い

 

送金手数料だけであれば、HSBC香港の水準に近い銀行もあるようですが、コストよりも、送金手続きに関わる一連の手間とリードタイムが、かなりストレスになることが想像されます。

もちろんこのご時勢ですので、実効性のある反マネロンや脱税等への対策が必要なことは理解していますが、シンガポールや香港での事例と比べて、かなり実務の負荷が異なるのは、事実だと思います。

ここでは、その良し悪しを問うつもりはありませんが・・